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枠の外
つい先日、町の広報課が、「人権週間」について記事にするとかで、わが家族に取材にきた。

そこでの、夫のコメントの中に「これは僕だけじゃなく、在日外国人がみんな思っていることだと思うけど、日本人は、外国人がどんなに日本通で、日本語が堪能であっても『ガイジン』としか見ない」というのがあった。

ふむ。『ガイジン』・・・。

日本は、長い間、単独の民族で来たから、外国人に慣れていない、とは思う。・・・じゃ、在日韓国人・中国人については、どうかな・・・?と。見た目は同じ。日本生まれの日本育ちの外国人も、そう思う事なのかぁ・・・。

夫と家族として暮らしてもう10年近く。今や、彼の黒い肌も手足の長さも、あまりに見慣れてしまい、自分ができないことや、自分にないこと、というのも、私と彼の、一般的な個人の違いでしかない。ここに、夫について書く時さえ、だいぶ前のことを思い出しながら書くことだってある。
それでも、夫は一歩外に出れば、ガイジン。私の家族はガイジンか。ほぉぅ。

夫のコメントは、ネガティブなものだったけど、夫に鍛えられた私。少し経って、「でもさ。ガイジンだからって、得してることもたんまりあるじゃん」と、逆説も唱えてみる。たいていの日本人も客人は丁寧にもてなす、し、右も左もわからない人には、懇切丁寧に構ったりするではないか。それに便乗して、日本人の懐を知ってるくせに、わがまま放題の在日数年のセネガル人もみたことあるぞ。都合悪いと、妙にガイジンであることで、その場を乗り切っているじゃないか。

でも、どんなに、この土壌になじもうとしても、結局「よそ者」扱いは、つまらないはずだ。そんな孤独が、ここにいる限り、いつまでもあるのか、と思うと、チクリ、心痛む、今日このごろ・・。

(fatou@吉)
by gattsaf | 2004-11-11 16:24 | ときどき日記
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