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夫がセネガル人でなくなった日
日本に来てから、四捨五入すると(なぜする?)20年という月日を過ごした我が夫。時々、「ぼくって、日本人ぽくなっちゃったのかな〜」と悩む時があるらしい。例えば、故郷の人々との会話の中で長々と続く挨拶や回りくどい言い回しに、「早く用件言わんかい!」と思っちゃったり、時間、時間できっちり動き、数分の遅れでいらだっちゃう時とか。

でも、こないだはそんな生易しいことじゃなく、本当に「セネガル人の気持ちがわからない。どうして???」と悩んでいた。
聞くと、親友の新婚の奥さんに、日本での暮らしぶりを教えたくて、何回か季節に合ったきれいな絵はがきを送っていたそうな。その中に温泉の絵はがきがあって、それがセネガルで大騒ぎの元となり、「こんなもん送って来るなんてどういうつもりだ!!!」と一家中怒りの火に包まれ、誤解を解くのに四苦八苦したとか。

「女性の背中がちょっと写っているけど、まったくエロティックじゃないのに、どうして怒るんだかわからない。ぼくはセネガル人じゃなくなっちゃたんだろうか?」と悩む夫に、「そうじゃない。」と冷たく言い放った妻の私。
だって、自分じゃ忘れているみたいだけれど、長男が一歳になった時、「子どもには裸を見せられないから、もう一緒にお風呂に入れない」って言ってたもん。「温泉なんて他人と一緒に入れない。海水パンツだめ?」って言ってたもん。

その後すっかり日本の生活に慣れ、もう今じゃ温泉、銭湯、子連れ入浴皆OK。初めてバスタブに入った時は、「地獄の猛火に包まれている気がする」とまで言っていたのにねえ〜。
私も普段は夫が外国人だとは意識しない毎日だが、今回は夫が「セネガル人ってそうなんだ、へえ〜」と感じた出来事でした。
by gattsaf | 2006-05-08 12:38 | ときどき日記
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