「差別があったかどうかは、した方が決めるんじゃない!された方が決めるんだ!」
こう、私がまくしたてたのは、数年前。某区役所前。リサイクルごみを仕分けしている、シルバー人材センターから派遣されてたおばちゃんの、夫への対応がたいそう悪かった時だ。 たしかに、うちのリサイクルごみの分別の仕方は悪かったかもしれない。だから怒られたか、と夫より数メートル後ろから、様子を見つつ、近寄った。でも、1度でごみを運べず、2,3度私が、車に往復しているうちに、そのおばちゃん、他の人(日本人のおじさんなど)が、同じようにごみの分別の仕方が悪いにも関わらず、とーっても愛想よく「いいですよ。そこに置いておいてください」なんて言っているのに気がついた。すぐ横で、新聞を結び直している夫には、アゴで指示し「それは出さないで!」などとも言っている。 ゴミを車から運び終わり、私は、おばちゃんに、「これは出しちゃいけないんですかー」と聞く。おばちゃん、私が夫の連れだとわかると、とたんに態度が怪訝になった。「それは、だめ」「それはあっち」「もう・・・ぶつぶつぶつ」。目も合わさない。 その間も、他の人たちがゴミを持ってくる。にこやかに対応してるおばちゃん。 かちん! 「ちょっと。さっきから黙って見てりゃ、あんまりじゃないですか。そのモノ言い?」・・私 「何がですか?だめなものはだめって言ってるだけでしょ」・・おばちゃん 相変わらず、目も合わさない。 「なんで、私らには、そんな態度とるんですか?」・・もちろん私 「何がですか?」・・おばちゃん 「他の人たちと同じような説明の仕方はないんですか?」・・私 「説明してるでしょ!」・・おばちゃん 「あなた」と私がおばちゃんを呼ぶには、おばちゃんが年上過ぎてシツレイに思い、 「ちょっと。お名前いただけます?」・・私 「なんで、名乗らなきゃいけないんですか?」・・おばちゃん 「私、○○と言いますが。いえ、公共の場で仕事されてるんだから、名乗ってもいいでしょ?」 ・・私 「あなたなんかに名乗りたくない」・・おばちゃん けっ。あんた呼ばわりしたろか。 「さっきから、あなたが目上ということもあって、下手にでてりゃ、ずいぶんな態度じゃないですか!なんでですか?夫がゴミを持ってくるのが、そんなに気に入らないんですか?」・・私 「きちんと分別しないほうが悪いんでしょ!」・・おばちゃん 「間違った分別している人がさっきから来てるけど、あなたの態度、夫へと、他の人たちへと同じ、と言えるんですか!」・・私 「同じですけどっ!」・・おばちゃん もう、ここで、区役所の窓からの見学者もいる。 相手は、シルバー人材センターから派遣されてる、お年寄り。大目に見る?いや、できない。 「あなたの態度は、差別している、と言うんです。」・・私 「差別なんてしてませんよっ」・・おばちゃん ぶち切れた。ふざけるな!そういう無知、自分の態度の責任逃れ、いい加減にしろ! 年寄りだからって、許されると思ってんのか! シルバー人材センターの責任者が、とんできた。 ひたすら私に頭を下げる。 そこで、おばちゃん、ようやく、名乗り、「すみませんでした」と不満そうに言った。 8年経った今、夫が1人で日本を闊歩する時、こんなことが、今だあるのかは、知らない。夫は、私にそういう不満を言わない。 でも、巡り巡って、そういう話は、周りから聞いている。 「え?私と一緒の時は、そんなことないのに」 そう。日本人同伴者がいると、態度が違う人たちがいる。 私は、このおばちゃんに怒った。年寄りだろうが、私の夫になんちゅう態度とるんじゃ!と。 黙っちゃいない。ここで、夫の気持ちがわかるのは私だけなのだ。 夫は「もういい。僕は大丈夫」と、途中、ヒートアップする私を止めようとした。 ええい!止められるかってのよ。ざけんな。こういうおばはんは、言わないとわかんない。怒りをぶつけないと、夫の不快度は、一生わかろうともしないだろっ! 「知らなかった」「悪意はなかった」「わざとじゃなかった」・・・ いっぱし大人なら、こんな言い訳をすることに、恥を知れ。 恥と共に謝るなら、少しは気が済む。 もちろん、申し立てて、不快な思いは100倍になった。 それでも、流しちゃいかんと思った。夫が1人の時は、こういう事がまだあるのだ。 あちこちでこんな対応されてれば、1つ1つは小さくとも、ストレスはたまる。 私の怒りは、夫の代弁。夫自身が言えば、なお、角が立つ。 言葉がわからなくても、肌の色が違っても、気持ちいい対応や、不快な態度は、きちんと伝わっている。物言わないから、つけ上がるのか?幼児虐待、動物虐待、いじめ、と同じ。制裁がない、誰も見ちゃいないと、人はこうも醜態さらすものなのか? 日常のたわいもないことかもしれない。 それでも、一悶着起こすことで、あのおばちゃんなり、観衆なりの気に留まればいい。ちょっと考えるきっかけになってくれればいい。そう願う。 差別。受けてみてわかる。この憂うつ。 (fatou@吉)
by gattsaf
| 2004-08-02 17:54
| ときどき日記
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